***** 2010年 新年ご挨拶 *****
参議院議員 佐藤昭郎

 皆様、2010年新年明けましておめでとうございます。 皆様におかれましては、ご家族揃ってのゆったりとしたお正月を、そして新たな気持ちでの仕事始めを迎えられたことと拝察申し上げます。 まず、皆様には、旧年中大変お世話になりました。 今年もどうかよろしく御願い申し上げます。 
  
さて、私自身ここ数年、新年挨拶の中で、「土地改良を取り巻く状況が激動する中で」との枕詞を使って参りましたが、今年は、正真正銘「激動」する中での、新年となりました。 つまり、我が国憲政史上初めての、本格的政権交代が、土地改良に関連する政策決定に、さらには事業推進の現場に、そして土地改良区組合員の農業経営に、激震を与えつつあり、しかもその影響がどの程度、深くまた長く続くのか、不透明な状況にあるからであります。

総選挙間中には「政権交代」が民主主義の当然のルールであり、欧米などでもごく当たり前に行われているかの評論が主流でしたが、実は、昨年9月に我が国において実現した「政権交代」は、連立内閣を含め過去一度も政権運営の経験のない政党が、圧倒的多数を持って政権運営を行う、世界史上でもまれな例なのです。

従って、当然行政の継続性の観点からも慎重な政権運営、特に、行政組織との緊密な連携が重要となるわけですが、「脱官僚」「公務員バッシング」を掲げて選挙を戦った経緯から、現実には、事務次官を頂点とする行政組織が、政策決定過程に関与出来ないという驚くべき状況が生じております。 具体的な問題点として、21年度1次補正予算の凍結、22年度予算の概算要求段階での公共事業15%カット、事業仕分けをうけての更なる削減など、現場の事業実施、農家経営に大きな影響が出てくる事態は避けられない状況となっています。 また、地方分権、地域主権の名の下に、我が国の食料生産基盤の整備を、一括交付金制度の導入等によって、地方自治体の判断に委ねようとする動きも国全体としての食料自給力の低下を招くものです。

新政権の目玉である戸別所得補償制度については、米について22年度から全国一律で実施することは決まったようですが、12月に至っても、具体的な事業の仕組みや助成単価が一切示されておらず、生産現場では、混乱と将来への不安が渦巻いています。

また、民主党首脳が国会において、本制度の本格実施に必要な1兆円以上の財源として、土地改良から生み出すことを再三表明していることも、関係者の不安をかき立てています。 私は、貴重な財源が、本制度が生み出す米価下落の補填に当てられるだけで、農家所得の増加には結びつかない事態が生ずることも恐れています。

さらに、与党民主党は、政府に対する自治体や団体の要望・陳情について、同党での幹事長室受付に一本化しました。 申すまでもなく、政府は、民主党支持者ばかりでなく、国民全体に奉仕するものであり、民主主義は広く国民の声をすくい上げ、行政運営に公正に反映させていくことに価値があるのであり、これを歪め、特定政党の影響力拡大に利用するようなことは、厳に慎まなければならない行為だと考えます。

以上のような状況の中で、私のもとには、皆様から様々な現場の声が数多く寄せられています。私自身、筆頭理事を務めています参議院農林水産委員会での質疑や議員連盟の活動等を通じて、土地改良関係者の思いを、実現できるように全力を尽くす所存です。
皆様方の一層のご指導・ご鞭撻をお願いし、また、本年が皆様そしてご家族にとりまして、良き年でありますように祈念しまして、私の新年の挨拶とさせていただきます。

/以上