@従来の工業・都市型の大量生産、大量消費、大量廃棄型の社会から、自然の系を重視した農業・
 農村型の省資源、省エネルギーの「循環型社会」への転換を、「バイオマス技術」や「小水力・風力
 発電技術」等を活用して、リードしていきます。
A特に、有機物資源の総量の約6 割、窒素の約8 割は農村で発生しており、農村は有機物資源循
 環の主役です。様々な有機物資源を「水と土」の力を活用して、きちんと「農地還元」を行い、安全
 でおいしい農産物を作り出す「農的循環型社会」を実現します。
B畜産廃棄物や生ゴミ、食品産業廃棄物等の有機物資源を堆肥化、バイオガス化、アルコール化などに
 より積極的に活用して、「バイオマス・ニッポン総合戦略」を推進します。また、「循環型社会」を実現
 するため、バイオマス関連技術や廃棄物の輸送技術の開発などの推進に必要な制度の改正・創設
 を積極的に進めます。この際、ともすれば省庁間の縦割行政が阻害要因となる場合がありますが、
 これを打破し、地域が主体となって各省庁の施策を一体となって推進できる体制をつくります。


生物系廃棄物は農村から発生したものが大部分を占めます






「バイオマス・ニッポン総合戦略」が目指す循環型社会への転換をすすめます







@全国に張り巡らされた約40 万kmの農業水路網が、我が国の水循環を健全に保つ上で大きな役割
 を果たしています。流域における水量や水質、自然循環を保全していくため、農業水路網の果たす
 機能を維持・増進することにより、我が国の健全な水循環を守ります。
A水田や水路、そしてそこに生息する動植物などが形作る自然浄化機能を活用し、水質改善や環境
 負荷の軽減に努めます。このため、環境に配慮した農業農村整備の実施を支援します。
B小規模分散型の農業集落排水施設は優れた循環システムとして注目されています。これを造成、
 維持管理してきた経験を活かし、地域資源の循環システム形成に取り組みます。


@化学合成農薬や化学肥料の大量使用により、特定の商品作物の連作体系が可能となり、生産性の
 向上、産地形成、農業所得の向上などが実現されてきました。その反面、環境負荷の増大や地力
 の低下などを招いています。このため、減化学合成農薬や減化学肥料栽培により環境への負荷を
 軽減し、農産物に付加価値を与え、地域選別化を図る手段としても有用な「環境保全型農業」を
 進めます。
A持続的な農業を推進するためには土づくりが重要です。そのため、堆肥等を利用し、適度な水・空
 気・養分を含み、多様な微生物が生息する「生きた土づくり」を進めます。
Bまた、環境保全型農業を維持するためには、生産者や消費者の十分な理解を得ることが必要ですが、
 更に、一層の推進を図る制度を検討します。


バイオマスエネルギーの利用が遅れています


資料: 国際エネルギー機関(IEA)「Renewable Energy Policy IEA Countries」(1998年)
注1)再生可能エネルギー源として、ここではバイオマスと廃棄物の2つに分類している。
注2)96年データに基づき算出している。
注3)原油換算である。

環境保全型農業の実施農家が増えています


資料: 平成7年「農業センサス」、平成12年「2000年世界農林業センサス」




@我が国の飼料自給率の向上は、環境負荷源である輸入飼料(輸入窒素)の削減のためにも不可欠
 です。また、水田での水稲栽培は硝酸態窒素による環境汚染の危険が少なく、「環境保全型農業」
 を進める上でも極めて重要です。
Aこの2 つをあわせて実現するために、転作田等に稲発酵粗飼料(ホールクロップサイレージ)の導入を
 促進し、同時に、堆肥を水田に還元する耕種農家と畜産農家との共生的連携(耕畜連携)を進めます。

輸入食料・飼料により窒素循環が困難になってきています




注1)図中の数値は、昭和35年から 平成4年の窒素量の変化
注2) 窒素通過量(89→176)は、国産 食料と輸入食料・飼料の窒素量 の合計値として試算
資料:農業環境技術研究所資料に 基づく試算