@「知の世紀」といわれる21 世紀において、人間の知的活動の成果としての幅広い知識の創出と蓄積、
 それを有効に活用するための英知により、「知の創造と活用により世界に貢献できる国」として、我が
 国は「科学技術創造立国」の実現を国の基本政策の一つとしております。
A農業分野においても、イネゲノム研究等に代表されるバイオテクノロジーや、IT 関連技術、バイオマス
 技術等、最先端技術の研究開発により、世界貢献を進めるとともに、国際競争力のある農業の確立
 を目指していきます。

 「20 世紀は農業が工業化した時代、21 世紀は工業が農業化する時代」ともいわれています。化石
燃料を大量に消費してきた「火と機械の技術」から、「地球のあらゆる生命にやさしく、限りある資源を
循環する水と生命の技術」が主流になります。農業・農村整備分野における技術革新もITやバイオ
技術などの先進技術を活用しつつ、環境にやさしい農業技術や施設をより有効に活用するソフト技術が
重要視されてきます。
 具体的には以下のような技術が重要であり、その一層の技術革新は「三つの目的」、「五つの条件」、
「七つの施策」を実現するためにも極めて有効であり、重点的に推進していきます。

@総合化技術:
ほ場整備などのハード事業と担い手育成や営農普及などのソフト事業の連携による効率化を図る総
合化技術/混住化が進む農村の多様な地域住民の意見を反映させる合意形成技術

Aバイオ技術:
 循環型社会の実現に向けたバイオマスを活用する技術/地球にやさしい微生物を応用した技術
 
B環境技術:
自然環境・生態系に配慮した施設整備を推進する技術/農業・農村の多面的機能を発揮するため
 の技術/美しい自然と景観の維持・創造のための技術/水力、風力など自然エネルギーを活用する
技術/水循環を最大限に活かす技術

C IT 関連技術:
 情報通信技術/ GIS(地理情報システム)技術/リモートセンシング技術

D社会状況の変化に対応する技術:
大規模経営体に配慮した効率的な土地・水利用、土地改良施設管理の技術/混住化・都市化
 に対応した技術/高齢化社会に対応した技術/施設の長寿命化や予防保全の技術



ITを活用したトレーサビリティーシステム
生産者が携帯電話から直接入力した栽培データをIDタグと結合させてそのIDを農産物に貼付し、
栽培履歴情報 及び物流情報を消費者から検索可能にするミューチップの活用

ミューチップとは、わずか0.4mm角・ 厚さ60ミクロンの非接触ICチップである。

資料:(株)日立製作所 半導体グループホームページ




GISを活用した農地集積計画の検討

土地所有者別の分布状況
GISを活用した畑地帯流域の土壌流亡土量の試算例



地下ダムの概念図

資料:農林水産省
DNA判別による米品種の識別
(電気泳動により現れる各品種のDNA断片のパターン)

コシヒカリ,ひとめぼれ,ヒノヒカリ,あきたこまち,きらら397

 

 これらの技術革新を進めるに当たっては、技術の「開発・蓄積・普及」を組織的に取り組むことが
重要です。今後一層土地改良区、都道府県、民間企業、試験研究機関、大学、行政などが連携
して新技術の開発、普及、さらにはその技術を利用した際に得られた新たな知見を次の開発につなげ
ていく体制の整備が必要です。そのため、必要な技術、研究分野の予算の拡充に努力します。